【人工芝は10年後まで保たない!?】劣化してしまう原因、対策法を解説します!

庭やベランダに人工芝を取り入れたいけど、耐用年数が気になるからと悩んでいませんか?

人工芝の耐用年数って何年ぐらい?
人工芝を長持ちさせるにはどうしたらいいの?
人工芝が劣化する原因は何?

本記事では、人工芝を綺麗に長く使用する方法や人工芝が劣化してしまう原因、長持ちする人工芝の選び方などをお伝えします。

人工芝の施工をご検討中の方や、人工芝を長持ちさせたい方は、この記事を参考にしっかり対策をしていきましょう!

人工芝の耐用年数は?10年後まで保てる?

人工芝は、メーカーの耐用年数が10年以上と表記されているもので、整地から正しく設置すれば、10年後までしっかり保たせることができます。

一般的に耐用年数が10年と言われる理由は、メーカーによる試験の結果で「これくらいは持つだろう」と算出されているからです。

最近の人工芝(天然芝に近い見た目を持ったもの)は、出回り始めてから2020年でようやく10年が経ったところなので、商品としてまだまだ若いのです。

また、国税庁が定める減価償却資産の耐用年数に関する税法でも、耐用年数は「10年」ということが適用されています。

 

DIYでも人工芝は10年後まで保てる?

10年後も人工芝を綺麗に保つことは非常に難しく、人工芝を正しく設置することや、水はけを良くする工夫、しっかり転圧をするなどの地盤整地の技術が必要です。

人工芝はDIYで設置することも可能ですが、人工芝専用の下地材が手に入らなかったり、転圧機などの道具が揃わないケースが多く、数年で芝がダメになってしまうことも。

技術面が不安だけど、人工芝を10年以上は綺麗に保たせたいという方は、施工技術が優れているプロにお任せすることをおすすめします。

人工芝の劣化とは

人工芝とはいえ、施工してから年月が経過すると当然ながら劣化します。人工芝の劣化とは、品質や色味などが悪くなることです。

人工芝を施工する場所が、屋内・屋外のどちらであっても、耐用年数に大きな差は出ないとされていますが、状況や使用目的などによっても劣化の具合は変わります。

 

・屋外の庭 8年~10年
・屋上・ベランダ・テラス 9年~10年
・屋内 11年
・テニスコート 5年~6年
・サッカーグラウンド 4年
・幼稚園・保育園 7年

 

こちらの耐用年数に関しては、あくまでも目安としてご参考ください。

人工芝を清潔かつ景観を綺麗に保つためにも、劣化の確認方法や張り替えるタイミングを知ることが大切ですので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

人工芝の劣化の確認方法

人工芝の状態を確認して

・芝葉が寝てしまい、芝葉が起きない

・芝葉が抜けて人工芝が薄い

・紫外線による人工芝の色が変色

・人工芝の裏面がひび割れている

・カビやコケが発生している

という点に当てはまっている場合は劣化が進んでいます。

人工芝の色が薄くなっていたり、抜けている部分が多くなってきたり、景観が悪いと感じたタイミングが人工芝の張り替えどきです。

人工芝が劣化してしまう主な原因

人工芝が長持ちせず、劣化してしまう主な原因は人工芝以外の影響があります。ここでは、長持ちする人工芝を選んでいる前提で、人工芝が劣化してしまう原因についてご紹介します。

下地が悪くなっている

人工芝を施工する前にしっかり整地していても、下地が凹凸してしまったり、雑草が生えてくるケースが見られます。

人工芝の上に重いものを置いたり、人が通ることにより、だんだん地面がへこんでしまいます。地盤が凸凹してしまうと水はけが悪くなり、カビや害虫の発生につながるため、人工芝が劣化しやすくなってしまいます。

天候による劣化

日光や気温の変化、大雨や大雪などにより人工芝が劣化してしまいます。

人工芝の品質にもよりますが、特に芝葉の部分が、天候の影響で劣化が進みやすくなります。特に強い日差しは、人工芝が色褪せやすく、また芝葉が切れやすくなります。

人工芝の固定不足

人工芝を固定する際に打つ釘の数が少なかったり、両面テープでしっかり固定ができていないケースが見られます。

人工芝はしっかり固定できていないと、人工芝と地盤に隙間ができやすくなり、人工芝がズレたり剥がれやすくなって劣化に繋がってしまいます。その隙間ができた部分から日光が入り、雑草が生えてくることも。

充填剤を使用していない

摩擦や加重が想定される場合に、充填剤を使用していないのも、人工芝の劣化を早めてしまう原因になります。

人工芝の上で運動をする、ドッグランとして使用する、車の乗り入れなど、摩擦や加重が想定される場合に、充填剤が使用されていない状態だと、衝撃に耐えられず芝葉が劣化する原因になってしまいます。

人工芝を10年後までなるべく劣化させないポイント

ある程度のメンテナンスをしていても、人工芝自体は必ず劣化します。

人工芝を10年後まで劣化させないためには、プロに施工を依頼する以外にも、下記のポイントを意識しましょう。

・簡単なお手入れを定期的に行う

・品質に優れた人工芝を設置する

・地盤をしっかり整地する

・人工芝の上に負荷のかかるものを置かない

・人工芝の上で激しい運動はしない

・施工10年後には防草シートを新しいものに替える

こちらを意識しておけば、10年以上、綺麗に人工芝を保たせることができます。ではポイントを詳しく見ていきましょう。

簡単なお手入れを定期的に行う

簡単なお手入れを定期的にすることが大切です。

落ち葉や枯れ葉が目立つと感じた場合は、竹ぼうきや掃除機で取り除くことで綺麗に保つことができます。

品質に優れた人工芝を設置する

人工芝にはさまざまな品質があることをご存じでしょうか?

静電気抑制や、抗菌・防臭加工など、人工芝によって違いがあります。品質が優れているものを選ぶことにより、衛生的に人工芝を保つことができます。また、耐用年数が長く表示されているものや、紫外線などで色褪せしにくい人工芝もおすすめです。

地盤をしっかり整地する

地盤の整地は人工芝の土台になるため非常に重要です。

地盤を整地する際に、転圧をすることが必須です。転圧がしっかりできていないと、人工芝を設置した後に、地盤と人工芝の間に空気が入ってしまい、せっかくの人工芝を長持ちさせることができません。

また、地盤の水はけが悪いとカビやコケの原因にもなってしまうため、地盤をしっかり固めることが大切です。

 

※合わせて読みたい

 「人工芝は水はけが悪い」は間違い?水はけが悪くなる原因、対策方法を徹底解説

人工芝の上に負荷のかかるものを置かない

人工芝の上に負荷のかかるもの(プランターやテーブル等)を置いてしまうと、人工芝の葉が寝てしまいます。数時間のみ置くだけなら、芝葉をデッキブラシ等で起こすことができますが、何日も置いてしまうと、芝葉が完全に寝てしまい起こしにくくなってしまいます。

人工芝に跡が残ってしまうと、景観が悪くなってしまうため、綺麗に長持ちさせるためにも、負荷のかかるものは置かないように意識することが大切です。

人工芝の上で激しい運動はしない

人工芝の上で激しい運動を行うと、劣化も早まり耐用年数も短くなります。

この場合の対処法としては、人工芝の上から「珪砂(けいじゃ)」という細かな砂を入れることです。そうすることで、激しい摩擦などのダメージから人工芝の葉が保護され、劣化を防止することが可能です。とはいえ、こちらは学校や幼稚園・保育園などのような施設で使われる工法なので、一般のご家庭では珪砂を入れなくても、それほど劣化の心配をしなくてもよいかと思います。

どうしても心配だとか、ご家族がサッカーなどスポーツに取り組んでいて、毎日練習させたい場合におすすめです。だいたい1㎡あたり、平均で2kg程度を撒くのがよいでしょう。

施工10年後には防草シートを新しいものに替える

土の庭に人工芝を敷く場合には、隙間から雑草が生えるのを防ぐため、人工芝の下に防草シートを敷くことがほとんどです。

防草シートの耐用年数も、人工芝と同様にだいたい10年前後とされているものが多いので、10年後に人工芝を交換する際には、古い防草シートは交換することをおすすめします。

劣化してしまった人工芝はどうする?

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施工している人工芝の全体に劣化が見られる場合は、全体を張り替える必要があります。

また、日当たりがいい部分、湿気が溜まってカビやコケが生えている部分など部分的に劣化が見られる場合は、部分張り替えをすることもできます。

とはいえ、また年月の経過により劣化が進んでしまうため、張り替えた部分と張り替えていない部分の見た目に差ができて、見栄えが気になる可能性があります。

景観が気になるという方は、全体を張り替えることをおすすめします。

ステップ①人工芝をはがす

地面に敷いてある人工芝は、U字ピンを抜いてめくるだけで簡単にはがすことが出来ます。

コンクリートに敷いている場合は、接着剤や粘着テープを使用しているので、無理に力を入れて剥がそうとするとコンクリートを痛めてしまいます。

専用の薬剤を使うなどして慎重に剥がす必要があるので、プロの業者にお願いするのがおすすめです。

ステップ②下地を修正する

人工芝を剥がした後は、雨の影響や踏みしめられたことが原因で地面に凹凸ができていることがあります。

そのため、下地材を追加して転圧し、平らにする作業が必要になります。

ステップ③新しい人工芝を張る

下地が修正出来たら、新しい人工芝を張り直して完成です。

地面に敷く場合は防草シートも張り替えてください。

はがした後の人工芝の処分方法は?

1辺30㎝未満に裁断できるのであれば「燃えるゴミ」として処分することができます。

また、剥がした人工芝がロールタイプであれば「粗大ごみ」として処分しましょう。

ここで注意したいのが、土が付いた状態ではゴミに出せないので、叩き落したり水洗いする必要があります。

ゴミの分別方法は自治体ごとに大きく異なることもありますので、確認してみてください。

長持ちする人工芝の選び方

耐用年数を過ぎると、もう使えないわけではありませんが、人工芝の品質によって大きな差があり、表記されている耐用年数まで保てない場合もあります。

交換の際に処分する人工芝は、一般廃棄物としては処分できず、産業廃棄物という扱いで処理しないといけないため、なるべく長く使用できるように、人工芝を比較する際には劣化しにくい高品質なものを選ぶことも長持ちさせるためには重要です。

それでは、人工芝の特徴や選び方についても見ていきましょう。

密度がしっかりしているもの

芝葉の密度が少ないと、芝葉が抜けてしまったり、ちぎれてしまいます。それによって景観が悪くなったり、クッション性がなくなってしまいます。

人工芝を長持ちさせるためには、できる限り、人工芝の密度が高いものを選ぶことをおすすめします。

裏面がポリウレタン加工がされているもの

見落としがちな人工芝の裏面もポイントです。

人工芝の裏面は、湿気が溜まりやすく劣化が早い部分です。ゴム製のタイプのものをよく見られますが、ひび割れしやすく劣化するのが早いです。

裏面がポリウレタン加工されているものを選ぶことで、ひび割れを防止したり、耐用年数を長くすることができます。

まとめ

人工芝はメーカーによって耐用年数が表記されていますが、あくまでも目安として考えてください。

また、せっかく敷いた人工芝の寿命を、10年以上長持ちさせるためにも、劣化を早めてしまわないよう対策方法をしっかり行うことが大切です。

人工芝を長持ちさせられるか不安、設置する技術が少し心配、もっと詳しく人工芝を長持ちさせるポイントが知りたいという方は、プロに相談することをおすすめします。