【芝生の施工に悩まれているそこのあなたに!】人工芝と天然芝のメリット、デメリット

自宅の庭に芝生を敷きたいと考えつつも、天然芝か人工芝か迷っている方も多いと思います。
天然芝と人工芝の違いは?見た目はどうなの?
それぞれのメリット・デメリットや、費用なども気になりますよね。

今回はそんな疑問や悩みを解決できるよう、それぞれの違いやメリット・デメリットを比較しながらまとめています。
少しでも参考にしていただけたら嬉しいです!

天然芝とは?

芝草と呼ばれる、生きた植物を使って作る芝生を「天然芝」といいます。

芝草は1種類を使うのが一般的ですが、何種類かの芝草を混ぜて使うこともあります。日本の庭に多く使われている芝草は、高温多湿の環境に強い日本芝で、寒冷地などでは比較的寒さに強い西洋芝を使っていることもあります。

では、どのようなメリット、デメリットがあるのか見ていきましょう。

天然芝のメリット

まずは天然芝のメリットからご紹介します。

四季によって違った表情を楽しめる

最大のメリットは四季の移ろいを感じられることです。

天然芝は、春には明るい緑へと変化し、そして夏に青々とした鮮やかな深い緑へと移り変わります。秋から冬にかけて褐色となり枯れていきます。枯れても翌年の春にはまた新しい芽が生え、再び青々とした芝生になります。

生きた芝草は成長に差があるので、放っておくと長さにバラつきが出てきたり、草の太さもそれぞれ違うため、季節ごとに芝の表情が異なります。

緑の変化や芝の成長を楽しむことができるので、観賞用として適しています。

施工費用が安い

天然芝は、比較的安価に施工することができます。

材料費を平均すると、人工芝の場合と比べておよそ10分の1の費用で施工できることもあります。

なるべく費用を安く抑えて芝を敷きたいとお考えの方には天然芝がおすすめです。

人工芝と比べると夏場は涼しい

夏場に表面温度が高くなり熱くなる人工芝と比べて、地温が抑えられるので真夏でも素足で芝生の上を歩けるのが天然芝の良さです。

芝生の種類やお手入れにもよりますが、ふかふかの感触の上を素足で歩けるのはいいですよね。

天然芝のデメリット

続いて、天然芝のデメリットを見ていきましょう。

定期的なお手入れが必要で維持費がかかる

まず、最大のデメリットとしてお手入れが大変ということです。

天然芝の場合、特に春から夏にかけて、芝の成長が早い時期は1週間に1回ほどのペースで芝刈りをしなければなりません。

また、夏場には芝生の間から雑草が多く生えてくるため除草が必要ですが、近年ひどい猛暑日が続き、気温も湿度も高い中で作業をするのは、想像しただけでも大変ですよね。

さらに日々の水やりに加えて、肥料、養生、除草剤など素人にはなかなか手間のかかることが多い上に、ランニングコストも高くつきす。そのため、お手入れを怠るとせっかくの芝も死滅してしまうおそれもあります。

初期費用が安いことで天然芝にされる方は多くいますが、お手入れの大変さのあまり、人工芝に張り替える方が増えているのも事実です。

虫が発生しやすい

天然芝はお手入れの大変さだけではなく、虫が発生しやすいとも言えます。

これは土の場合でも同じですが、天然芝は自然の植物ですので、アリ、バッタ、毛虫、ダンゴムシなど植物の葉をエサとする虫が増えてしまうのは仕方がないことです。

また、凸凹していて水たまりができやすいお庭の場合だと、夏に蚊が多く発生する場合もあります。

雨上がりは汚れやすい

天然芝は土と草が混じっているので、雨上がりなどはそれらが混じって芝生が汚れてしまいます。

汚れた芝生の上で、お子様が遊んだりペットが体を擦り合わせたりしてしまうと、体中に土や千切れた芝葉などがたくさんついてドロドロに汚れてしまいます。

そのままお子様やペットが家の中に入ってしまったら、家中がドロドロになって大変ですよね。

施工できる場所が限定される

天然芝にとって日当たりはとても重要です。

日当たりや風通しが良い土の上が必須条件のため、一日中ずっと日陰になるような場所、日当たりの悪い場所では芝が育たず、水はけも悪くなってしまうので施工はおすすめできません。

人工芝とは?

芝生に似せて作った、ポリエチレン・ポリウレタンなどの合成樹脂で作られている芝生を「人工芝」といいます。

近年では製造メーカーの技術の進化により、リアルな見た目を再現しているだけではなく機能的にも向上しているため、用途に合わせて多様な種類があります。どんどん需要も高まっており、ホームセンターやインターネットでも様々な種類の人工芝が販売されています。

そんな人工芝にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

人工芝のメリット

では人工芝のメリットをご紹介します。

お手入れがほとんど不要で維持費がかからない

最大のメリットは、お手入れが楽であることです。

人工芝は、敷いてしまえばその後のお手入れは基本的に不要です。

天然芝と比べて初期費用は高いですが、ランニングコストがかからないので、トータルで考えると天然芝よりも経済的と言えるでしょう。

雑草対策になる

人工芝を施工する際は、まず下地となる土の地面をきれいに整地してから防草シートを全面に敷き、その上から人工芝を敷いていきます。

雑草は光、土、水が揃えばどんどん成長しますが、防草シートを敷くことによって太陽光を遮断することができ雑草の成長を抑制できるため、除去する手間がかからなくなるのは嬉しいですよね。

虫が発生しにくくなる

人工芝を施工することで、虫のエサとなる雑草が生えなくなり、庭や土の上に出てくる虫が住みにくい環境になります。

天然芝であったり、お手入れ不足で雑草が生い茂った庭だと、エサが多くある状況なので虫も発生しやすくなりますが、人工芝の場合だとそのような心配がなくなります。

また水たまりなどもできないため、蚊の発生も抑えられます。

年中ずっと青々とした姿を維持できる

人工芝の魅力は年中ずっと青々とした姿であることです。

四季の変化で見た目が変わらないこと、また芝葉の密度が高く、長さが揃っているのできれいな印象を保つことができます。

施工する場所を選ばない

天然芝と違って日当たりや風通しが良い土の上に限らないため、下地を選ばずどんな場所でも楽しむことができます。

コンクリートの上にも施工が可能なので、一般家庭やマンションなどのベランダやバルコニー、スポーツグラウンドやドッグラン、商業施設や店舗などさまざまな用途に対応できます。

また、サッカーのリフティングや、野球の軽い練習にも最適です。ただし、野球場などスパイクを履いて行なう本格的なスポーツは、ゴムチップや砂など充填剤が必要な競技用人工芝を使用するのが良さそうです。

人工芝のデメリット

続いて、人工芝のデメリットを見ていきましょう。

初期費用が高い

人工芝は、天然芝と比べて初期費用が高額です。

人工芝本体の価格に加え、材料費(下地材、防草シートなど)、専門業者に依頼する場合は施工費用もかかります。

かといって、ホームセンターやインタネットで販売されている安価な人工芝だと、耐久性や耐水性に大きく影響されますので、品質の良い人工芝を選ぶことが大切です。

また、人工芝を業者に依頼すると高額になるので、DIYすれば安く抑えられるという方もいますが、人工芝の向きを揃えたり、繋ぎ目や微々たる隙間の調整、人工芝のカットなど、簡単そうに見えるかもしれませんが難しい作業になります。

失敗してやり直すことになれば、かえって費用が高くなってしまうので、特に施工やDIYの経験が少ない方は、業者に依頼することをおすすめします。

夏場は熱くなりやすい

人工芝の素材は合成樹脂やプラスチックなので、天然芝と比べて熱を吸収しやすいため熱くなります。

夏の炎天下では、人工芝の表面温度が70度近くになる場合もあります。そのまま素足で人工芝の上を歩いたりすると、足裏を火傷するおそれもあるので注意が必要です。

これを改善するためには、芝面に打ち水をすることです。表面温度が下がると同時に、基布面と下地に水が行き渡り、更に温度が下がりやすくなります。

打ち水をせずに素足で歩くことは危険なので避けるようにしましょう。

張り替えが必要となる場合がある

一般的に、人工芝の耐用年数は10年前後と言われています。

人工芝は使っているうちに、葉が取れたり横に倒れたりしてきます。そうなると見た目が悪くなるため、だいたい10年程度で人工芝を交換する必要があります。

人工芝自体の品質や施工の状態などによって、人工芝の寿命は変わってきますので、あくまでも目安としてお考え下さい。

人工芝に適している方、天然芝に適している方

いかがでしょうか?

これらを踏まえた上で、人工芝に適している方、天然芝に適している方をまとめています。

天然芝に適している方

・お手入れの時間、維持費用が確保できる方

・初期費用を抑えたい方

・季節による芝生の変化を楽しみたい方

人工芝に適している方

・お手入れが面倒、時間が確保できない方

・年中、芝生の緑を楽しみたい方

・日当たりが良くない立地にお住まいの方

まとめ

人工芝、天然芝のどちらを敷くか、環境、予算、用途など、重視するところによって変わってきます。

それぞれのメリット、デメリットをしっかりと理解しておかなければ、注いだ労力や費用が無駄になってしまうこともあるので十分な注意が必要です。

天然芝と人工芝の違いについて、少しでもご参考になれば嬉しいです。