【人工芝の施工前に必ず確認してほしい】下地で人工芝の施工はどう違うのか

庭やベランダに人工芝を敷く際、下地の状況によってそれぞれに適した処理をしなくてはなりません。

下地は基本的にフラットであることが前提です。凸凹している状態で人工芝を敷いてしまうと、完成したときの見栄えなどに大きな差が出てしまいます。
「人工芝は地盤が8割」と言われるほど下地の処理は大切なのです。

今回は5種類の下地についてご紹介していきます。

土の場合

まずは大きな石や雑草を除去していきます。

雑草はできるだけ根元からしっかり抜くのがポイントです。スギナ、チガヤ、タンポポなど生命力の強い雑草が多い場合には、除草剤を使うのも効果的ですが、それ以外の植物も絶やしてしまったり、近隣のお宅にまで影響することがあるため、使う場合には厳重な注意が必要です。

石や雑草の除去後は、地面をできるだけフラットな状態になるまでならし、上部から踏みつけるなどしっかりと転圧します。専門業者の場合、転圧機を使用して地盤を固めます。

転圧は仕上がりの見た目を大きく左右する重要な工程です。凸凹している部分や柔らかい部分があると、人工芝を敷いた後の見た目だけでなく歩行感に影響するため、大変ですが隅々までしっかり丁寧に行いましょう。

水はけが悪い場合には、山砂などを散布して対策する方法もあります。

天然芝の場合

既存の天然芝は、すべて剥がさなければなりません。

ジョレンやスコップを使って剥がすのがおすすめです。根元からしっかり抜くのがポイントで、根が深いと非常につらい作業になりますので根気が必要です。

天然芝をすべて剥がし終えたら、あとは土の場合と同様の作業を行います。

コンクリートの場合

屋上、ベランダ、バルコニーのほとんどはコンクリートの下地です。

雑草が生える心配がないため、人工芝と相性が良いと言われる下地でもあり、そのまま人工芝を敷き詰めてしまうことも可能で、土の下地と比べて簡単に人工芝を施工できます。

コンクリートの上にゴミやホコリが残らないようきれいに掃除したら、その他に行うことは特にありません。

ただし、新たにコンクリートの下地を作る場合には、下地材として必ず砕石を敷いて転圧して、フラットな状態をつくってからコンクリートを流し込み、しっかりと締め固めることが重要で相当な技術が必要となります。

DIYに不慣れな方がしてしまうと、かえって凸凹になり見た目が悪くなるだけでなく、水はけが悪くなるおそれがあるため、こちらは業者に依頼することをおすすめします。

砂利の場合

砂利は角のない形状が特徴であるため、うまく締め固めることが難しく下地としては安定しにくいものになります。目安として3cm以上の大きな砂利を使用している場合は、下地としての機能はあまり期待できません。

もし、大きめの砂利を敷き詰めた下地に人工芝を敷いた場合、歩行などの衝撃によって砂利が動き、同時に人工芝もずれてしまうかもしれません。人工芝の施工後に上部からの衝撃に対して、砂利が動かないようにできるかがポイントになります。

場合によっては砂利をすべて除去することが最善の策となることも考えられ、その場合は処分費が必要になる場合があるので注意が必要です。

砕石の場合

砕石は土木や建物工事などで下地づくりによく利用される材料です。

角が尖っているので、上部から転圧することで土にめり込み、安定した下地としてそのまま利用できますが、砕石がどのような状態で使用されているかは家によって大きく異なります。

そのまま利用できるか、人工芝のために下地を作る必要があるのか判断が難しく、専門家に相談することをおすすめします。

下地の整地が終わったら

土の下地など防草シートが必要な場合は、まずは人工芝を敷く位置に置いて、ジョイント部分を10cmほど重ね、50cm〜1mぐらいの間隔になるよう専用ピンをハンマーで打ち付けて固定します。

雨水桝などの障害物がある位置は、カッターやハサミなどで丁寧にカットし、余材となる部分は最終的に無くすことができるので、端部は3cm~5cm程度立ち上げておきます。

防草シートを敷き終わったら、全体的におよそ1m以内の間隔になるようピンで固定します。

隙間があると雑草が生えてくる可能性があるので、防草シートのジョイント部やピンの位置などを粘着テープでふさぐと防草効果が高まります。

まとめ

人工芝において下地はとても重要で、適した処理を行うことが人工芝を綺麗に敷く最大のポイントです。

特に専門業者に施工を依頼する場合は、どの様な処理を行うのかを事前に聞いておくべきです。人工芝の商品は、安価なものから最高級のものまでたくさんの種類があります。同様に地盤も、その土地ごとに問題点や処理の仕方が変わってきます。

商品を調べるのと同時に、地盤についても問い合わせてみるのが良いのかもしれませんね。